「freeeに対応してますか？”」
「freeeとマネーフォワードのどちらがいいですか？」
最近よく聞かれる。
流行りの理由は銀行口座とクレジットカードの自動取り込み機能。
マネーフォワードにいたっては、これまで自動同期不可能だった電子証明書方式
の三菱東京UFJのBizstationにも対応している。
CSVファイルさえあれば、他の会計ソフトでも通帳データはインポート可能だが、
自動で同期されるから便利ではある。
「自動でするするーっと取り込んで、自動でパパっと仕訳をしてくれる。
税理士は申告だけやってね。」
どうもクライアントが持つのは、そんなイメージらしい。
会計事務所への招待機能があるので、正しく記帳されているか見るのだが、残念
な事にかなりの確率で仕訳が間違っている上に、さらに修正しにくい。
例えば、役員報酬の支払は源泉徴収を取る必要が有るのだが、額面ではなくて手
取りの金額で給与として計上されていたりする。直そうとしても自動で登録され
ているので修正出来ないというメッセージが出て、ストレスが溜まる。
簿記の知識の無い人がfreeeを使うと税理士としては仕事が増える。自動で仕訳
されているものに対して間違えを伝えても、本人が直す事ができないからだ。結
局、税理士が自分で直さざるを得ない。
一方で、多少でも複式簿記と仕訳を理解してもらってから、クラウド会計を使っ
てもらうと、効率が良い。良く使う仕訳と間違えそうなところをあらかじめパタ
ーンとして知っておけば、ほとんどミスも無い。
やはり経営者である以上、複式簿記の基本ルールは知っておいて損は無いと思う
ので、「仕訳が分からなくても帳簿が出来きます」という考えより、「仕訳ルー
ル覚えてクラウド会計使えば作業が効率される」という考えを持ってもらいたい。