そうだ、CFOを採用しよう。

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新規上場の会社が増えて、CFOも不足気味だそうです。

証券会社やVCの友人から「CFO候補いたら教えてください」と
言われることや、「ベンチャーのCFOに興味がある」と言って
いる公認会計士・投資銀行勤務の人も周りに多いので、CFOに
期待される役割を改めてまとめてみました。

なお、創業間もないスタートアップは、CFOの役割と言っても
幅広く雑用(引越とか、給与計算とか、ネット回線の契約とか)
も多いので(というより、営業したりプログラミングができな
いので、仕事のほとんどが雑用)、ここでは割愛し、上場準備
の話が出て来た頃の会社を想定しています。

1.ビジネス
経営チームの一員としてビジネスの理解や戦略の立案を行うこ
とは必須です。ですから、受け身の人は向きません。業界動向
に常にアンテナをはり、KPIを分析してビジネスモデルの構築、
ビジネスの成長に貢献しましょう。

2.コミュニケーション
上場準備は横断的なプロジェクトですし、社内の情報を集める
には、コミュニケーション能力も必須です。日頃から様々な部
署の人と話をして、衝突が起きたら緩衝材になりましょう。

3.IR
上場してから、投資家に会社をアピールするのもCFOの役割。
エクイティストーリーもCEOと一緒に作り、決算数値やKPI・
ROIについて数字できっちり説明し、機関投資家からの信頼
を得ましょう。

4.コーポレートファイナンス
上場前のVCからの資金調達や資本政策の立案や、上場してから
の増資・社債の発行もCFOの腕の見せどころ。M&A案件も率先し
てマネジメントしましょう。

5.会計・税務
企業実態を現す財務諸表を作成し、監査法人と会計処理につい
て話し合うことは避けて通れません。人手不足の時は自ら会計
ソフトに仕訳を入力できますか?タックスのプランニングを行
い無駄な支出は抑えましょう。

上場しても、増資や大型のM&A案件が無く、機関投資家が投資
しないようなサイズの会社ですと、CFOといっても経理担当と
それほど変わりはありませんが、上場準備前から入社し上場後
も1,000億円以上の時価総額の会社で活躍できるレベルになろ
うとすると、幅広いスキルと経験が必須になると思います。

一番良いのは、上場準備経験があって、上場会社のCFOや管理
部長をしたことのある方が採用出来ればいいですが、IT系のベ
ンチャーですと実際には監査法人や投資銀行の出身者を採用す
る事も多いのではないでしょうか。

ベンチャー企業が彼らを採用するに際しての注意点としては、
下記のことがよく言われてます。

監査法人の経験しかない公認会計士ですと、5の会計・税務の
うちの会計処理だけは役に立ちますが、会計・税務の分野に限
って言っても、会計ソフトに仕訳も入力出来ないし、税務も分
かりません。ましてやIRやコーポレートファイナンスについて
は素人です。ですから、他の経営陣よりは詳しい程度で、実際
にはあまり役に立ってないこともあります。

投資銀行だけの経験だけですと、コーポレートファイナンスは
クリアしてますが、会計・税務の対応が難しいので、他に経理
スタッフを入れる必要が有ります。

スタートアップの成長をサポートする優れたCFOが多く出てくる
といいなと思います。

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